周りのひとのすすめを受けつづけ1ヶ月、ようやく『名探偵ピカチュウ』を観に行った。上映も終盤とおぼしき時期だが、席はほぼ埋まって盛況だ。初代からサン・ムーンまで遊び、アニメにも親しんでいた者としては、細部に原作をリスペクトしたシーンが見受けられ、それを探すだけでもおおいに楽しめた。個人的にすきなポケモンであるエイパムがたくさん出ていたのもうれしい。たちまちライムシティへ移住したくなってしまった。

とにかく、世界観の構築が見事だった。東京のような台北のようなニューヨークのような……どこともつかないデザインをしたライムシティの町並みは、全世界で上映するにあたって気を配ったところのひとつだろう。ライムシティのもつ科学技術や、映画にでてきたグラフィックやエフェクトはまさに「かがくのちからってすげー」(※原作ゲームの序盤では、かならずこのせりふをしゃべるNPCがいる)と言うほかない。『名探偵ピカチュウ』は制作陣の愛があふれたコンテンツなのだと、ひしひしと感じた。ストーリーをさしおいて、ここにもっとも感動した。

このとき、たまたまポケモンの生みの親である田尻智氏のインタビュー本『田尻智 ポケモンを創った男』を読み終え、それから映画を観たものだから、さらに感極まるところがあった。15年前、ゲームでいえば第3世代(ルビー・サファイア)のころに刊行された本だが「ポケモン」の軸は今にいたるまでぶれがない。調べてみるとまんが版も出ているので、活字が苦手な方はこちらを読んでもいいだろう。単なる個人史にとどまらず、ポケモンという世界観がいかにしてできたのか、ポケモンをビジネスとしてやっていくにはどうしたらよいのか等々、ポケモンずきにはおすすめしたい良書だ。

先日の戦略発表もあいまって、ますますポケモンへの関心が深まる。今後もポケモンを通し、われわれの生を豊かに広げてくれることを期待している。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。上の本はポケモン世代(とくに初代をやっている人には……)にそうとう刺さる良書ですので、ぜひおすすめしたい一冊です。後半部分は会社の動かし方や戦略についても書いてあるので、店を構えたいひとはおもしろいと思います。