前回まではコミュニケーション自分の感情への気付きに重きを置いていたが、今回は睡眠と投薬に移る。要するにコミュニケーションや感情の部分はだんだんと解決してきている。よい傾向である。発達障害は生来の脳機能の偏りなので風邪や怪我のような「完治」はないし、そもそも「治す」という概念をあてていいのかもあやしい。あくまで所属する集団における社会生活を円滑にやっていくために自分の傾向と対策を身につける、といった考え方のほうがしっくりくる。

本題に入ろう。今週は連休明けの火曜始まり。そこで木曜半休。そして金曜は休み……ゆとり教育もびっくりの温湯ウィーク。そのくせ、予約時間よりだいぶ早めに到着した。なぜこういったところはかみあわないのだろう。いつもはちょっと遅れて着くというのに。

呼ばれるまで、だいぶ時間がかかった。職場から直接病院にきたので読みさしの本は持ってきていない。ずいぶん前におすすめされて、Kindleで購入だけはしていた伊藤計劃の『ハーモニー』をスマートフォンで読む。この本には、近未来における人間たちの健康観が書かれるシーンがある。なかなか目の付け所がユニークで、現代の病院の待合でこれを読むのもなんだか奇妙な感じがする。しかも精神科だ。笑える。

頭の中でげらげら笑っていると診察室に呼ばれた。主治医にはベルソムラが合わなかったこと、リボトリールも続けているうちに「効果てきめん」かどうかはわからなくなってきたこと、ルネスタの依存性が気になること、そして長らく続けているジェイゾロフト(うつや不安に効果のある薬)の必要性がよくわからないという話をした。

結果的にベルソムラとリボトリールは削り、トラゾドンという睡眠にも使える薬がお試しで処方され、ジェイゾロフトは据え置きとなった。トラゾドンは抗うつ剤と開発されながらも効果が極めて薄く、むしろ睡眠へマイルドに作用するということが判明したという、ふしぎな経緯のくすりだ。依存性や副作用もルネスタより少ないそうなので、試す運びとなった。

ジェイゾロフトを切らなかったのは過去に「調子がよくなってきたしやめても平気やろ。」という自己判断から通院をやめ、悪化しているという経過があるからだ。たいがい抗うつ剤は飲むのをやめて、忘れたころに調子が悪くなる。なんとわたしは、それを三回くりかえしている。なぜ、学ばないのか……。主治医からみれば前科三犯、わたしの要求をスルリと飲んでは、再犯確実だとふんだのだろう。しごくまっとうな思考である。

今後は生活上で問題が起こらなければ、薬の調整のための外来となりそうだ。どうしても生活上の問題は経緯の説明も必要になってきて時間がかかるので、短くなるのはたすかる。どんなにいい先生でも、病院はとうてい長居したくなる場所ではないのだ。

読んでくださり、ありがとうございます。診察がおわってから、連休のぶんも患者が待っていたので診察が遅くなったのだと気づきました。今度からは連休の前後の週は通院しないようにします。病院の何がいやかって、待つのがいちばんいやなのです。