エッセイ

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◆つくる生活へのあこがれ

アトリエに、いろいろなものをつくる夫婦がいる。作品にかぎらず、料理や雑貨といった、生活のものだ。なかなかお年を召した方なのだが、木だってじぶんで切って作品の材料にしてしまうという。 思えばアトリエを担当している職員のひとも「つくる」ひとだ。...
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◆いとおしい傷

さすがに20も半ばをこえたので、走ってころぶとか、ジャングルジムのてっぺんから落ちて気絶することはなくなった。しかし、持ち前の注意力の散漫さからか、小さな怪我は絶えない。敷布団に滑って足をひねる、熱した鍋に手首が当たってやけどをしてしまう(...
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◆4勤3休になって

去年度は木曜定休だったので、3勤1休1勤2休のサイクルで過ごしていた。今年度は定休が金曜に変わり、4勤3休となった。実は、今のしごとを始めたときは金曜定休で4勤3休だったのだけれど、配属されていた部署もちがい、覚えることも多く、あまり休みに...
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◆捕手なし、軍に不足なし。

2月のあたまに「にんじんのきもち」というエッセイを書いた。苦手な野菜を彩りだけのために買うのはやめようという決意表明を、野球と男女にたとえたエッセイである。読み直してみると我ながら滑稽なものを書いているなぁという思いにかられたので、もしよろ...
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◆街に「ひきこもる」

この連休はアトリエに行く日を除いて、自分の街から出なかった。つまり買い物も食事も散歩もぜんぶ、日常の中にあったということだ。 何度か書いているけれど、わたしは今住んでいる街がすきだ。関東圏で引っ越すなら、この街のほかは受け付けないくらい。決...
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◆連休は果たしてほんとうに休まったのか?

11連休。年末年始に匹敵する長さの大連休が、幕を閉じた。絶望に打ちひしがれる人がタイムラインに散見されたが、一方でわたしはそうではない。決して「私、仕事大好きなんで♪」というようなマウントではない。信じてほしい。仕事に対しては、みなさんと同...
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◆少し先の「なりたい」

はじめにことわっておくと、これは連休前の話である。連休中に通勤のことを書くのもどうかと悩んだのだけれど、今回大切なのは通勤の有無ではないので、書いてしまう。 通勤路を走っていると、老夫婦とおぼしき二人組が向こうからのたりのたりと歩いてきた。...
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◆物干しに吊られた女たち

実家の庭にいる。そこにはふとんなどを干すような、長い長い物干し場がある。竿ではなく、太く丈夫なロープがぴんと張ってある。 本来洗濯物を干すはずのそこには、見覚えのある顔をした女たちがぼろのような粗末な格好で首を吊っていた。たしか5人ほどだっ...
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◆代替品の運命

万年筆のインクが切れると、部品を洗ってから新しいものに替える。分解して一晩水に浸けてインクを吐かせ、きちんと乾かしてインクを補充し、ペン先になじむのを待つ。わたしは毎日の記録に万年筆を使っているうえにかなりの記録魔なので、およそ月にいっぺん...
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◆薄らぐ時間

連休も折り返しといったところだろうか……と書いたところで立ち止まる。指折り数えてみればもう連休は8/11日目、とっくに折り返して最後のカーブに差し掛かっているところだ。今年は旅行などの大きなイベントがないので、のんびりと毎日を味わっているよ...
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