きのうの続き。どうあがいても1回で終わる内容ではなかった。

混沌きわまる学生を終えたあとも服装はやや迷走していた。混沌の余韻からか、ほんとうにしたい格好がよくわからなくなっていたのだった。

他方で音ゲーは迷いなく続けた。自分でいうのも恐縮だが、だいぶいいところまで至った。なかでもDPを研鑽したあたりから「女性だけどうまい」から「うまい」へと変貌していくのが、周りの反応をみてわかった。性別をこえた「うまさ」は、かっこよさのステータスそのものだった。このあたりをこじらせたのもいろいろあった結果なのだが、収まらないので割愛する(くだらないことで、今はもはや笑い話にできるので、そのうち書いてもいいかもしれない)。とにかく、女だからと舐められたくなかったのだ。

さらに、3,4年前に筋トレを始めた。50を超えた数字が気持ち悪くて落ち着かないので、落とすべく必死で続けた。今では体重も安定してきたのだけれど、しゅっと引き締まったからだの筋にあこがれて、毎日続けている。はじめはゆっくりと負荷をかけていたスクワットも、自分の限界まで速くこなすハイスピードスクワットに変わった。全力を出し切った疲れや痛みは、あこがれとの引換券だ。何枚貯めれば理想のからだになるのかは、知らされていない。

きわめつけは、2年前に実家を出たことだった。自分でやるべきことは増えたけれど、そのぶんカスタマイズできることも増えた。服をはじめ食器雑貨本と、家のなかを自分の好みに作ってみて、いかに実家の環境が不適かを思い知った。実家は「ぜんぜん、かっこよくない」。

今、わたしの美意識を襲う脅威はない。ゆるす範囲で心惹かれるものを選び、生活を組み立てていく。この、幼い頃にうばわれた時間を取り戻す楽しさといったら!いま、クローゼットはすっかり精鋭たちの居城となり、へんてこな服はすべて旅立った。どのハンガーを取ってもお気に入りが出てくる。ぴたっとフィットするシャツ、ネクタイ、スキニー、しぶい色の靴、原色のアイシャドウ、へんな色のリップ。さらなる「かっこいい」を求め、わたしはこれからも生きていく。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。学生時代によくある好きな人のタイプは?というくだらない(ほんとうに!)質問にずうっと「おもしろくて、かっこいいひと」と答えていましたが、これはわたしが手に入れたい他人ではなくて、手に入れたい自分だったのだなと気付きました。