「おしゃれはがまん」という言葉がある。高いヒール、からだを締める構造、寒さに大敗してしまうような、薄手の羽織。たしかにそうだ。わたしはすきでからだを締め付けているけれど、高いヒールは長時間歩くと足が痛くなる。今ある中だと、履きなれない真紅のパンプスがそうである。しかしその苦しみこそが、快感でもある。おしゃれの中には、被虐嗜好的なものも、あるのかもしれない。

とはいえ、根っこはものぐさなので、全身がまんはしない。ちゃっかり楽をしているところもあって、その場面で登場するのがモンベルである。

まず力を発揮するのは肌着だ。この春から、ワコールのものを全てモンベルのジオラインに統一した。持ちがよく、速乾性にすぐれ、からだにもフィットする上、ストレッチ性も高い。そして機能に対して値段も安い。ワコールのものをやめた理由は、なで肩で肩紐がひんぱんにずり落ちてしまうのと、案外すぐ伸びてしまうことがわかったからである。わたしのトップスは丈が短めなので、肌着が伸びてくるとトップスの影から顔を出すというみっともない状態になってしまった。

次に雑貨だ。しごと用のリュックは最小容量(10lか20l)の真っ黄色のもの、冬用のネックウォーマーは実家で眠っていたもの(おそらく親の)を愛用している。ネックウォーマーはだいぶびろびろになってきたので、次の冬には買い替えたい。また、アトリエ用のかばん(もはやどこで買ったかもわからない)の底が薄くなってきたので、画材にうってつけのバッグがあれば買ってしまいたい。

どうしてこうもモンベルにこだわるかというと、ひとつは国内のブランドだからだ。よく登場するラルフローレンやコールハーンはアメリカの会社だけれど、それらを買うのにもわけがある。今回それは置いておいて、野菜や雑貨ナドナド、わたしはできるだけ国内のものを買って応援したいきもちがある。.HYAKKEIというアウトドア系のサイトで、モンベルの価格と機能についてのインタビューがあり、けっこうおもしろかった。こういった細々としたこころくばりが書かれていると、店頭に並ぶ前の光景を想像できて印象がいい。

次に機能と価格のバランスだ。アウトドアブランドを利用しないので比較対象は一般の服飾や雑貨ブランドになってしまうのだけれど、機能に対して価格が安すぎる。その軽さと強度・手入れの容易さ・使用感と、もんくがない。持ちもいいので、買い物ぎらいな自分にとって大きな利点である。また、モンベルの店員は一般の服屋のように、ポケモントレーナーのごとく客を発見しては接近し、すぐ話しかけてこないので気楽に買い物ができるのが精神衛生上よい。

さいごにカラーバリエーションだ。これは、登山などで危険を伴うアウトドアならではの考えかもしれないが、原色のピンクや黄色・蛍光色のようなブルーといった主張の強い色を使えるのが原色ずきにはたまらない。ふだんの服には採用できない色も──ほんとうはしたいけれど、原色の激しい服は職場的にNGの感があるうえ、やはりボタンダウンのシャツはラルフローレンのほうが着心地がいいのだ──小物なら気軽にできる。そういったところも小さいようで大きな魅力である。

モンベルの宣伝記事のようになってしまったが、そんなかんじである。ひとつ困っているのは店舗が近くにないので、気軽に下見ができないことくらいだろうか……。

読んでくださり、ありがとうございます。ファッション系の記事はひさしぶりに書いた気がします。