読んだもの

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『罪の重さは何で決まるのか』(著:高橋則夫)

タイトル通りの新書。わかりやすく包括的にまとまっており、刑法のことをよく知らなくても大丈夫。罪と刑というと、どうしても行動の結果や被害者感情ベースで考えてしまいやすいところがあるが、そもそも刑がなんのためにあり、どう機能していき、社会復帰し...
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『ふがいない僕らは空を見た』(著:窪美澄)

おそらく何かのおすすめでこの作品があがっていて、買ったのだと思う。ただ、その作品のおすすめを見たのも2,3年前で、今何も思い出せずにいる。冒頭に収録されている「ミクマリ」において、男子高校生と人妻のいびつな関係が描かれる。そこから、人妻、男...
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『民族という虚構』(著・小坂敏晶)

タイトルからして「え、どういうこと〜?」と覆わされてほしい物リストにずっと入っていた1冊をようやく手元によびよせる。やや論調はくどい感じもあるが、主張にかんする例え話もわかりやすく、話の筋は理解しやすい。仔細までわかろうとすると、各方面の知...
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『宇宙の春』(著・ケン・リュウ、翻訳・古沢嘉道)

大学を出てすぐだったか、友人から「きっと好きだと思う」とおすすめされたケン・リュウの短編集。ハヤカワSFのポケットサイズのなんともいえないサイズ感がすきで、文庫版の方が安いのだがあえてそちらを買ってしまった。本棚にしまうときに案の定不便なの...
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『恥辱』(著:J.M.クッツェー、訳:鴻巣友季子)

読もうと思っていたきっかけはなんだったか、忘れてしまったのだが『ふがいない僕は空を見た』(窪美澄)などとセットで買っていたので、人の愛欲や性、生きる苦しみみたいなのを摂取したかったのかなと思う。クッツェーの作品はこれが初めてで、まずおどろい...
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『スキルマップ〜隠れた強みと好きなことが才能に変わる〜』(著:デザイン研究所)

少し自分のこのあとを棚卸ししたく、もともとデザイン研究所さんのPhotoshop講座なども受けて使えるようになったことから、半分お布施的に購入。自分のちょっと得意なことや、すでにお金に帰ることができているスキルについて、まずは「表現」と「貢...
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『息吹』(著:テッド・チャン、訳:大森望)

実はハードカバーで発売されたときに「おお、テッド・チャンの邦訳が!」と思ったものだが、すぐすぐ手を出せず、文庫版で読むこととなった。おはなし自体は500ページを超える短編集なのだが、おもしろくてぐんぐんページが進んでしまった。どれもおもしろ...
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『庭の話』(著・宇野恒寛)

現代のインターネット、とりわけXをはじめとするSNSによる承認獲得ベースでもなく、だからといって共同体として回帰していくのでもないあらたな空間、著者いわく「庭」が、どんなものなのか考えていこう!という本。特段不幸でなくとも「とかくこの世は生...
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『ルポ・超高級老人ホーム』(著・甚野博則)

いわゆるサ高住の入居者、スタッフ、業務の様子にきりこんだ本。高くてもこうなので、安いところになるともっと混沌としているのだろうなと思わされる。どこにでも社会はあるけれども、夫婦で入居するとパワーバランスが妻によりやすい傾向や、後半に出てくる...
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【映画】『どうすればよかったか?』感想

かねてより気になっていた作品だったのだが、なかなかきっかけを作れないまま早2ヶ月。一方、いよいよXの使いづらさや運営の横暴さに嫌気がさし、Blueskyのアカウントをひらいて本作が再び目に入った。あ、今観に行こうと即予約、翌日に足を運ぶ。い...