エッセイ

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■「逸れる」までの助走

しごとの時間や量のことで悩んでいることは今にはじまったことではないが、行きつけのお店でちょっと生き方の話になり「そのうち決めるタイミングはくると思うけど、それまでにちゃんと考えておけることが大事なんじゃないかな」という話があった。それらの悩...
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■背に羽織る

とくにハヤカワSFで顕著なのだが、装丁が好みの版を買うこともあり、これまで本はむきだしで読んできた。なんならカバーや帯を外して持ち歩くこともあれば、教科書の表紙や帯は、買ってすぐさま外して捨てていた。職場におなじく読書のすきな方がおられ、ブ...
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■読めない文字の妙

フライヤーの画像をみて心が奮い立ってしまい、国立民族学博物館の「アラビア書道」の展示を見てきた。大々的に行う企画展示ではなく、常設展の奥に特別展示コーナーがあり、ちんまりと解説と作品とが並んでいたのだが、これが前回行った客家の展示と同じく、...
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■新天地へ

今の生活に決定的な不満はないのだが、なんだか新しいことをしたい。今のしごとも6年目に入り、できたての会社もそれなりに人が増えてきて、業界にしては収入をあげることもできた。人や会社を育てていくことが意義深いというのは理解しているつもりであり、...
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■物語りたい

小説を書きたいと長らく思っている。大学時代はこれでも文芸サークルにおり、あまりまじめではないものの時々なにかを書くなどしていた。働きはじめてからもっぱら書く時間を取れないどころか、構想を考える脳のリソースも残せずにいる。だから、なにか漠然と...
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■移り住むこと(3)日常、東京の恵み

前回の続き。今回は逆に、「東京の恵み」について。ある程度意識的に東京を離れるのであれば、まず今いるところの恩恵について考え、決断した方がいいだろう。なにせ生まれてからずっと同じところにいるので、本来は当たり前ではないことすらも身になじんでし...
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■移り住むこと(2)出あうもの

前回の続き。先月、福岡市を中心に案内をしてもらってきた。幸い、首都圏からこちらに赴任した方々ともお会いすることができ、越してきた立場からみた、福岡の魅力も教えてもらうことができた。食事、物価、自然環境、空港が近くすぐ首都圏に戻りやすいことな...
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■移り住むこと

漠然と「東京きちぃ〜〜」「生活のコストを下げてもうちょっとゆるやかに住みてぇ〜〜〜」と思うことがある。これはもう、相当むかしからで中学生くらいからだろうか。旅をする二次創作の小説を読んで、すてきだなーと思ったのが始まりだったと思う。その実、...
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■頭をひらく

前の文章で、おぼろげながらも小説を書きたいという話にふれた。しかし、書きたい物語がパッと浮かぶわけではなく、ばくぜんとしているので、アイデア出しをする時間を休日設けてみた。時間にして30分から1時間くらいだったと思うが、日頃そぼくに感じてい...
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■手を抜く前に

先日、4000円のnoteを読んだ話を書いたが、そこで、著者であるお笑い芸人の木田は、利尻島での1ヶ月の激務とシゴキを経て、自分がいかにお笑いが好きで、それで食って行きたいと思っていたかを再認識したという。同時に、一般社会における労働で自分...