お笑いコンビ、ガクヅケ木田さんの「利尻note」を読んだ。平たくいうと、彼女との失恋後、傷心し休業中の木田さんが、利尻島にある宿泊施設の手伝いの住み込みバイトを紹介され、働くという内容なのだが、とにかくここに出てくる人々のクセの強さと、閉鎖された島という環境でクセの強い人間たちの悪態に耐え忍ぶ人間が、ひたすらに極限のストレス状態にさらされていく。そこで人はどうなってしまうのか、木田は無事もどってこられるのか?などなど、その不穏さやそのときの思いがフレッシュな文体で描かれている。
こちら、なんと4000円で売っている。その理由もきちんとある。利尻で意地悪をしてきた人たちが3人いて、そいつらが買えない値段にしたかったと。3000円だと1000円ずつ出し合えてしまうから、ちょっと躊躇う4000円なのだと。これについてはYoutubeの「レンタルぶさいく」チャンネルの利尻note回で語られているが、それも含めて、やはり購入させていただいて、読もうと思ったわけである。かんじんの内容について、結論からいうと、4000円の本ほどの価値があるかといえば、それはノーである。そもそもnoteは本と違うし専門書ではない。おもしろく応援している人が、過酷な体験を通して心身ともに消耗してしまうとどうなってしまうのだろうという好奇心が、踏み切った一番の理由だ。
別の捉え方をすれば、わたしはあまり、お笑いライブなどのイベント参加やグッズ購入をしないので、ダイレクトに応援しやすい。そういったお布施的な意味合いでnoteを運用している人もいるし、商売がうまいひとは定期購読というかたちもとってうまく回している。どうやらこの利尻noteが爆誕し、お笑い芸人界に「高額noteを売る」という文化を持ち込むことができたそうだ。芸人界隈で売れている人は一握りとは昔からいったもので、こういったかたちの収入を期待できるなら、していくこともありなのかなと思う。
読んでくださり、ありがとうございます。通知がうっとくて書く側としてnoteは肌に合いませんでしたが、読む側となると気軽でいいサービスですね。
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