いぎょ

読んだもの

『罪の重さは何で決まるのか』(著:高橋則夫)

タイトル通りの新書。わかりやすく包括的にまとまっており、刑法のことをよく知らなくても大丈夫。罪と刑というと、どうしても行動の結果や被害者感情ベースで考えてしまいやすいところがあるが、そもそも刑がなんのためにあり、どう機能していき、社会復帰し...
読んだもの

『ふがいない僕らは空を見た』(著:窪美澄)

おそらく何かのおすすめでこの作品があがっていて、買ったのだと思う。ただ、その作品のおすすめを見たのも2,3年前で、今何も思い出せずにいる。冒頭に収録されている「ミクマリ」において、男子高校生と人妻のいびつな関係が描かれる。そこから、人妻、男...
読んだもの

『民族という虚構』(著・小坂敏晶)

タイトルからして「え、どういうこと〜?」と覆わされてほしい物リストにずっと入っていた1冊をようやく手元によびよせる。やや論調はくどい感じもあるが、主張にかんする例え話もわかりやすく、話の筋は理解しやすい。仔細までわかろうとすると、各方面の知...
エッセイ

■「逸れる」までの助走

しごとの時間や量のことで悩んでいることは今にはじまったことではないが、行きつけのお店でちょっと生き方の話になり「そのうち決めるタイミングはくると思うけど、それまでにちゃんと考えておけることが大事なんじゃないかな」という話があった。それらの悩...
エッセイ

■背に羽織る

とくにハヤカワSFで顕著なのだが、装丁が好みの版を買うこともあり、これまで本はむきだしで読んできた。なんならカバーや帯を外して持ち歩くこともあれば、教科書の表紙や帯は、買ってすぐさま外して捨てていた。職場におなじく読書のすきな方がおられ、ブ...
エッセイ

■読めない文字の妙

フライヤーの画像をみて心が奮い立ってしまい、国立民族学博物館の「アラビア書道」の展示を見てきた。大々的に行う企画展示ではなく、常設展の奥に特別展示コーナーがあり、ちんまりと解説と作品とが並んでいたのだが、これが前回行った客家の展示と同じく、...
エッセイ

■新天地へ

今の生活に決定的な不満はないのだが、なんだか新しいことをしたい。今のしごとも6年目に入り、できたての会社もそれなりに人が増えてきて、業界にしては収入をあげることもできた。人や会社を育てていくことが意義深いというのは理解しているつもりであり、...
エッセイ

■物語りたい

小説を書きたいと長らく思っている。大学時代はこれでも文芸サークルにおり、あまりまじめではないものの時々なにかを書くなどしていた。働きはじめてからもっぱら書く時間を取れないどころか、構想を考える脳のリソースも残せずにいる。だから、なにか漠然と...
読んだもの

『宇宙の春』(著・ケン・リュウ、翻訳・古沢嘉道)

大学を出てすぐだったか、友人から「きっと好きだと思う」とおすすめされたケン・リュウの短編集。ハヤカワSFのポケットサイズのなんともいえないサイズ感がすきで、文庫版の方が安いのだがあえてそちらを買ってしまった。本棚にしまうときに案の定不便なの...
エッセイ

■移り住むこと(3)日常、東京の恵み

前回の続き。今回は逆に、「東京の恵み」について。ある程度意識的に東京を離れるのであれば、まず今いるところの恩恵について考え、決断した方がいいだろう。なにせ生まれてからずっと同じところにいるので、本来は当たり前ではないことすらも身になじんでし...