きのうに引き続き、体調不良の話。
寝込むほどの体調不良は、ほんとうになにもできなくなる。今までやっていた5:30起き(勝手にめざめていただけだが)、朝の書く時間、家事、読書、労働、ぜんぶお手上げだ。まいにち続けてきた編み物のパーツをどこかで落としてしまって、するすると糸がほどけていく。こうなるともう、どうしようもない。パーツを探す元気もないので、ただただ崩壊を見守るばかりである。これまで編んできた生活がいともかんたんにゼロに戻ってしまって、無力感でいっぱいになる。
少し元気になってきたところでこの「ゼロに戻る」感じが、スーパーファミコンの名作『星のカービィ スーパーデラックス』とよく似ているのに気づいた。このゲームはCPUの高速処理を可能とする特殊なチップをカセットに組み込んでおり、1995年にしてはかなり迫力のある描画やスピーディな展開を実現していた。しかし、このチップを組み込んでいるためにカートリッジが異様にデリケートになってしまい、ちょっとしたことでセーブデータが消えてしまうという諸刃の剣でもあった。カートリッジを床に落とすのはもちろん、ちょっと振ってみたり、端子部分に息を吹きかけるだけでもデータが消えてしまうことがある。とうぜんわたしもその道を通ったうちのひとりであり、小学生のときに1日かけて100%データ(すべてのシナリオを達成率MAXでクリアすることで作成できる)を3つ作った翌日の、無情なる「0% 0% 0%」に愕然としたことを覚えている。このときの無力感が、はたとよみがえったのである。
『星のカービィ スーパーデラックス』は100%にするまでのボリュームが小さいのでどうということはないが、じっさいの生活はそうもいかない。停滞してしまったものをもとに戻していくのは、たいへん骨が折れる。しかも旅のあとともあって考えるべき課題も多く、脳のCPUにSSDでも着けてやりたい気持ちでいっぱいである。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。まだ頭がぼーっとしており、完全回復には遠そうです。書きたいこともいっぱいありますが、エッセイだけでがまんです。
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