◆週明けの匂い。キミの残像。

月曜日だ。「闇金ウシジマくん」がスピリッツ本誌での連載を終了して、およそ1ヶ月が経つ。新年度のはじまりの日であるが、そんなことはあまりにもどうでもいい。

終了による喪失感情はさすがにおさまったものの……というか、ほどなくして睡眠の質が劇的に改善したことに感動しすぎて、それどころではなかったのけれど──やはり毎週のたのしみがないのはさびしい。追っていた連続ドラマがおわるとき、ひとはこういう気持ちになるのだろうか。全くテレビを見てこなかった輩だが、いささか共感をおぼえた。

他方で、毎週のたのしみがないというのは平穏でもある。休載にやきもきせずに済むし、来週の展開が気になってしごとが手に付かないということもない。そういった刺激がないのは、刺激に敏感なわたしからすると、決して悪いこととはいえない。

中学2年生で月刊コロコロコミックを卒業して以来まんがを読む習慣のなかったわたしが、雑誌を買ってまで連載を追うことは今までにない体験であり、何よりゲーム以外に熱の入るものが存在していることを実感できたのも、ゲーム一筋で生きてきたわたしにとっては大きな事件であった。先日、自分の価値観の半分はMOTHERシリーズとFF9にあると言ったが、残りのうちのいくぶんかは確実に闇金ウシジマくんからできている。それくらい、人生に影響を及ぼすコンテンツであった。それは読みはじめて諸々の考え方の変わってきた今、疑う余地がない。

終わりについて語ってばかりだが「闇金ウシジマくん」に関するたのしみはまだ残っている。最終巻である46巻と、ファンブックの発売である。とくにファンブックはインタビューも掲載されるということで楽しみなことこの上ない。不謹慎かもしれないが、改元時に発生する10連休よりもずっと、心がおどる。

約束の日は5/30。木曜日。ほんらい出勤の曜日だが、前年度中に有給申請は済ませておいた。この日は何があろうと絶対に出勤せず、1巻から闇金ウシジマくんを読むと心に決めている。それが本誌最終話掲載日に有給申請を忘れ、なさけなく出勤したものができる、最期の弔いだとかたく信じている。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。『闇金ウシジマくん』が終わったことによる効果は少し上で書きましたが、べつで書きたいこともあるので、またどこかの月曜日に。

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