◆秋に片思い

結局今週は全体を通して不調であった。きのうは整体に行って筋肉の緊張がほぐれたせいか、その後異様にハイになった。薬よりも効果があったかもしれないけれど、ずどんと下っていた分が上がりすぎた気がして我ながらぶきみだった。
秋はあらゆる条件が最適化された季節だと思う。秋生まれでなくとも、四季の中では秋がもっとも過ごしやすい。しかしここ数年を振り返ってみると、どうも秋の間をはつらつに過ごせた記憶が薄い。それも残暑が終わっていよいよ「秋ですよ~」と空気が告げてきたところで、おとといの日経平均株価のごとく調子が下落する。オータムショックとでもいうべきものがあるのかもしれない。
季節の変わり目は調子を崩しやすいというし、たしかにそれはあるのだろうけれど、どうもそれだけではない気がする。わたしはどちらかというと「戦闘民族」の気質があり、なにかに屈することをたいへんにきらう。しかもプライドが高いときている。さほど強くないくせに心意気だけはベジータである。
とはいえ、主に屈したくないものは自分の決めた目標だ。幸いベジータと違ってわたしは「自分との戦い」が多いので、戦う相手は体重の数値とか、自分の中できめた原稿の締切とか、第三者的にみればかわいいものが多い。しかしどうも「夏」には相当な執着というか、負けたくない気持ちがあるらしく、夏はどんなにだるくても仕事を休みたくないという気持ちがある。わたしにとって、夏はさながらカカロットのようなものなのかもしれない。
このように、妙な対抗意識をもって夏と対峙するせいで秋本番に不調になるというのがオータムショックについての仮説だ。最も忌み嫌う夏に無理をして最愛の季節を万全の状態で過ごせないというのは自業自得とはいえ皮肉である。もうこの際、夏に負けて心身ともに崩しておいて、回復しかけたころに秋がやってきた!という過ごし方もいいような気がしている。夏に勝つのではなく、秋を万全に過ごすという目標に視点を変えて来年はやってみようと思う。こわいのは、来年の夏までにそのことを覚えていられるかということである。大丈夫かな……。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。あまり料理をがんばらなかったせいで、先週届いたかぼちゃがかびていました。不調でも食べ物に罪はないわけだし、早く切って冷凍してあげたらよかったなあ。

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