トイレに不具合が起きたので、はじめて説明書をひらいた。ひらいた、といっても紙媒体のものはとうに捨ててしまっているので、型番でググってpdfファイルをダウンロードする。家電でもゲームでもなんでも、わたしは説明書を読まない。精密な機械の不備を力で解決しようとしてこわしたり、「!警告」「!注意」の事項をへいきでやっていたりする。

こまっていたのは水の出過ぎだったのだけれど、止水栓をマイナスドライバーでしめればなんとかなりそうだ。しめてみると、なんとかなりそうな水の出になった。

説明書をを読む機会などそうないので、1ページめから見てみることにした。「男性の場合、座って小便をすると床に跳ねて散りません。」ちょっと考えればわかりそうなことまでていねいに書いてある。その後、立って小便をすることによる尿跳ねや、床に尿が散ったときの対処が事細かに書いてある。「放置は床の劣化の原因になります。」メーカーからの、既に立位で用を足す時代は終わったのだというメッセージがひしひしと伝わってくる。

その後洗浄レバーのページに移った。用を足したあとの「大」「小」の使い分けについてだ。わたしはかねてからレバーの使い分けに疑問を持っており、小学生くらいのときになにもない状態で「小」を流し、その威力におどろいたことがある。そしてこう思った。

「どれでも、「小」で流れるのではないか。」

じっさいに試してみれば、小で全く遜色はない。では、一体「大」のレバーを使うタイミングはいつなのだろう。もう30にならんとする女がワクワクしながらトイレの水洗レバーについての記述を読み進めている。「月刊コロコロコミック」を愛読していた頃と、精神年齢がまったく変わっていない。

「大の目安:大便約250g」

なるほど明確な線引きがある。250g。おとうふ1丁(350g)より少し軽いくらいである。しかし同時に思う。汚物を持ったことがないので重さがわからない。ためしにそれらしいワードでググってみようか悩んだが、朝からもうれつな画像が出てきてしまうことを恐れ、そっとブラウザをとじた。謎のままのほうがいいものもこの世の中にはある……。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。「うんち博」みたいな特別展でプラスチックのサンプルを見せてもらえたらそれがいちばん平和的解決となりそうです……。