◆昼下がりのレストラン街

その日は朝を食べるのが遅く、おなかもすいていなかったので、外来に行ったあとでお昼を食べた。だいたい13:30をすぎると個人店のラストオーダー時間がきてしまうので、そこらじゅうにあるチェーン店か、デパートのレストラン街の二択をせまられる。日々、個人のカレー屋にお世話になっているわたしはこの「13:30以降のランチタイム」に困っていた。

にぎやかなチェーンに行く気にはさらさらなれないので、いちばん駅から遠いビルのレストラン街へ向かった。駅から遠いところを選んだのはとうぜん、人が少なさそうだからである。ものぐさなわたしだが、静寂のためならよろこんで歩く。

15時近く、フロアに人はほとんどない。ひとめぐりして、目についたところに入る。先客はちょうど食事を終え、出ていくところだった。店にはわたしひとりだ。店員ものんびりしながら事務作業をすすめている。注文から提供まで時間のかかるところだったので、手帳を書いて本を読んだ。耳障りでない音量でジブリのボサノバアレンジがかかっており、リラックスできていい雰囲気だ。このさかな、おいしい。

外来の予約は午後の最初(比較的待たなくていいのがこの時間なのだ)にしていて、今まではその前に昼を済ませていた。木曜出勤となった今年は、しごとを午後だけ休みにして外来に行くことが多く、12:00に退勤して駅へ戻り昼を食べ病院へ行くという、あわただしいスケジュールになっていた。店に入って食べる時間はないので、とりたてて食べたくもないパンをてきとうに買ってしまい、食べるときにはすっかりテンションが下がっている……そんなことが続いていた。

いっぽう、昼下がりのレストラン街でそういったことはない。人はおらず静かで、急ぐ必要もなく、雰囲気もやわらかで、おいしい。さらに15時ごろならばこの遅さを逆手に取り、夜の量を減らすいいわけにできる。今後は確実に忙しくなっていくので、手を抜く方法を自炊の外でも見出していく必要があり、今回のことはとてもいい体験だった。

月にいっぺんの外来。遅めの昼ごはん。ここでも、よい循環を生むことができそうだ。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。はじめて入ったお店だったのですが、ごはんもおいしかったです。

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