もう何度書いたかわからないけれど、自分の文章がきらいだ。エッセイもそうだが、特にフィクションで痛感する。頭の中にある「書きたいもの」を、どうもじょうずに取り出すことができない。ことばが万能でないことは承知しているけれど、それにしたってもう少しこう、どうにかなりそうなものだ。
所属している文芸サークルの代表は、しばしばわたしに文章の指南をしてくれる。今回教えてくれたのは、過去に書いたものをきちんと見返すということだ。自分の上達をはかるのと、直したい箇所が見つかれば「どう」書くかを考える。「自分で自分をコーチングするのは大事です。」と彼女は言う。
たしかに。
考えてみると、文章以外のことはすでにそうしている。食事がまずかったらレシピを調べ、改める。ゲームもうまくいかないときはうまい人の動画を見たり解説を読んだり、格上の人の教えを乞う。筋トレも鍛えて鍛えて……物足りなくなったら負荷を増やす。
これまでにあれこれ書いてきたわりにはきちんと読み返すことをしてこなかったことに気づく。せいぜい「こんなこと書いてたんだな」というほほえましい発見にとどまっていて、今ならこう書くなとか、なんだこのまだるっこしい表現はとか、そこまでは考えてこなかった。頭の中のことをアウトプットして満足していたけれども、それでおしまいにしていたのでは非常にもったいない。自らの文章への嫌悪感を払拭し、さらなる高みを目指すために、きちんと読み返すべきフェーズにさしかかっているのではないだろうか……。
そういうわけで、過去の記事にリンクしたときはただ読むのではなくて、セルフコーチングしながらこのブログをすすめていくことにしてみる。筋肉のように目に見える変化は少ないかもしれないが、文章の練習場として使っているこの場所を、より有効に活用できると信じたい。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。小説の方もそういう感じでやっていきたいですね。さきほど最初にあげた『レウコテア』を読んだのですが、書き直したくてたまらんです。かゆい!
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[…] 先週かいた「文章は筋トレ」のつづきになる。 […]