よく、「自立とは頼る先を増やしておくことだ」といわれる。そのことに異論はない。ただ、その頼るスキルについては、結構個人個人に任されてしまっているところがあるなーと感じている。
しぜんと社会的スキルが育つ環境・能力の人もいれば、逆もある。大人になってその差異があきらかになるにあたり、「自己責任だ」と片付けることは、果たして正しいのか。環境的な要因の多くは、小さい頃であればあるほど選べない。そして頼れる先というのは、老いたり病気になったりして、自分のできることがなくなっていけばいくほど、顕著になっていく。スキルを育てるフェーズと、それが生かされるフェーズに時差がある。無論、小さな頃も必要ではあるが、保護者に庇護されているケースが多めであることから、大人になったあとと比べると、深刻度や他人との差は見出されづらい傾向がある。
頼れず埋もれてしまい、最終的に福祉的な支援があるのだろうが、そこに至る前に食い止めていきましょう、というのが予防医学的な、今の時代の考え方であろう。しかし、食い止めていくための手立てとして、どれだけのものが用意され、人々に知られているかというと、あまりわからないし、そこへアクセスすること自体にもスキルとリテラシーが求められる。
にんげん全体において「頼ることが必要な”そのとき”」でないとイメージがわかず、早めの行動が難しい傾向もあるだろうが、自身とかかわる人との関係を良好なものへと築いていき、なるたけ多くの人ができる限りの能力を発揮して生きていけるといいのだろうな。そのために必要なものがなんなのか、もうちょっと言語化して実践につなげていけたらいいのにな、ということ最近よく思う。
読んでくださり、ありがとうございます。自分自身も頼るスキルは低めなので、自己を深めることからもヒントがあるかもと。

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