◆身体的資源を活かす

 めずらしく、からだの話。

 下半期の生活における目標に「健康を損なわないような体づくり」を挙げた。後半に「健康度を維持しつつ、自分の身体的資源をうつくしい状態にしておきたいという気持ちもわきつつある。」と書いた。身体的資源というのは、自分のもっている身体的な「よさ」であったり「美しさ」であったり、ときにはその「いびつさ」があてはまることもあるかもしれない。それらを最もよい状態にしておくことを指す。

 これまで、最も意欲的に取り組んできたのは筋トレである。体重が過去最高になった5,6年前からスタートし、気がつけばここまできた。おかげさまで体重や体脂肪率は安定し、体型も、わたしの骨格で考えるとだいぶいい感じになってきた。どうしても足のラインはいまいちなのだけれど、もう少し努力をしてみて、むずかしいようならそのいびつさをうまく活かす方へシフトチェンジしたい。

 また、最近おもしろさに気づいたのが下着である。年に1,2回買い替えを行うのだが、ひさしぶりに計測してもらったら以前と全く違う数値が出てきた。そのサイズでフィッティングしてみると明らかにからだの見え方が異なり、店員さんに「めっちゃ変わりますねw」と地のトーンで喋ってしまった。これまでさほど下着に興味はなかったのだけれど、こうも違うとおもしろすぎて、好奇心を刺激されてしまった。ここではじめて「身体的資源」ということばがわたしの頭をよぎったのだった。
 そう考えると、化粧も似たようなことがいえる。顔に関するコンプレックスは挙げていけばきりがないが、今は様々なアイテムがあり、それぞれの顔の活かし方がある。化粧動画が伸びるのも、そういったおもしろさがあるからだろう。生まれ持った容姿は初期装備で、どう見せるかはテクニックである。要は武器の使い方を、化粧動画の作り手は披露しているわけだ。

 ふと、ボディメイクや装いが理想のかたちをつくる、クリエイティヴな活動だと気づく。つくることとつながるとモチベーションにつながりやすい。「身体的資源」というタームを通してだいぶ、筋肉以外のところにも目がいくようになってきている。これまでは嫌悪感すら覚えることもあった身体の世界が、豊かな広がりをみせている。

 読んでくださり、ありがとうございます。「たましいだけになりたい」と思っていた時期は相当長く、ここも大きな変化ですな。おそらく、与えられた資源にたいして楽しく発想したほうが、人生はたのしい。

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