先週のことだ。くだけた言い方をすれば「めちゃくちゃ」いい休暇をとれた。
その週は具合がわるかった。しごとを休まなかったのが奇跡といえるくらいだ。外来でも話をしながらじぶんがなにを話しているのかよくわからず、しまいには医師の提案に対して「調子が悪いのでちゃんと判断ができません」とこたえるありさまだった。
すべてがおわり金曜日。起きるのが遅かったのでアトリエに行くのはあきらめた。寝たおかげでちょっと回復したのか、悪化したのか……とにかくやりたいことで頭がいっぱいになった。まずゲームをしに行く。そのあとカレー屋に行った。そこの店主は屈指の映画ずきで、話を聞きたくなったのだった。いわゆる「不条理系」がすきなんですねと言われ、おすすめを数本教えてもらったあと図書館へ行き、借りていた本を読み終えた。「永山事件」の精神鑑定テープを書籍化した本だ。家族歴の凄惨さにことばが出ない。今読んでいる『枯木灘』と、むかし読んだ辺見庸の『愛と痛み 死刑をめぐって』のことも頭をよぎった。再読しようと思って図書館を後にした。
ちょっと遠くの整体にいった。また別記事にあげたいがこのひともなかなかふしぎなひとだ。高層階からみる夕焼けがきれいだった。帰ってから作り置きをして、さっそくおすすめされた『メメント』をみた。前向性健忘の男のサスペンスだ。結末の救いのなさがしみたが、「ひとってこういうもんだな」とも思った。
じぶんの町から出ず、ゲームをしてカレーを食べて映画の話をして本を読んで夕焼け空を見て家事をして映画を観る。それだけなのに、なんだかとても充実していた。意図してやったわけではないので再現できるかはわからないが、ひとの時間は有限だ。こういった余暇の時間をふやしていけたらうれしい。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。ほんとうにこれだけなんですが、すごくよかったです。やっぱり起爆剤は「おもしろい・かっこいい・知りたい」なんでしょうね。
ごはんはつくっていないのでなしです。
コメント