国立民族学博物館という、世界のさまざまな民族について研究をしている博物館の友の会に今年から入会している。こちらは毎月の通信と、年4回の季刊誌が発行されて、特集に沿って最新の民族や文化の事情が詰まっている。今回、春号のテーマはヒップホップであった。
思い返せば、ヒップホップそのものにハマる!ということはなくとも、小学生の後半には音楽ゲームを知り、ヒップホップの要素が入った楽曲から韻を踏んだり、そこにロックやポップス、ダンスミュージックなどといった他の音楽と交わるのをみてきた。それに加え、今好きで見ているYoutubeの演者たちのなかで、東海オンエアのゆめまるやしばゆー、ガクヅケの木田などヒップホップが好きな人たちがいたり、実際に制作をしている人たちがおり、関心の高まっているところであった。そこに、季刊誌の到着。積んだ本を崩すのに時間がかかり、読み始めたのは7月だった。
元々ラテンアメリカの方で生まれ、発展してきた文化であるが、あえて特集されていたのは、そこから見れば辺境たるアジア圏であった。インド、モンゴル、韓国、台湾……それぞれのヒップホップの受け入れ方や発展の過程や現状は異なるものの、通底するのは、一見過酷な現状にたいして言葉が人々をエンパワメントしているという点であった。
よもや、学術的な切り口からヒップホップを知るとは思いもよらなかったが、異なる言語で、よく意味がわからなくとも、音の流れの気持ちよさは母国語と同じく感じ取ることができる。人間のふしぎならびに同質性を感じるところであり、こういった一体感や通底するところを多様化がすすむなかでもみつけていくことが重要なのかな、と思わなくもない。
読んでくださり、ありがとうございます。
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