◆着地

先月から続く不調が、ようやっとよくなりつつある。異様な肩の痛みは抜けないものの、不眠にくらべたらずっとましである。やたらに睡眠が浅いという問題は残っているものの、1時や3時にはっと目が覚めないのはほんとうにうれしい。「不調時はやることを減らすように心がける」という記事を書いたが、少しずつ元の状態に戻している最中だ。料理と読書はおおむね元に戻り、文章に関しては「朝のエッセイ以外にも、ちょっと書きたいな」という気持ちがわずかながら復活してくれている。とはいえ、例年冬は夏よりも起きるのが遅くなりがちなので(といいつつ、目覚めるのは相変わらず5時である)、冬に適したルーチンを構築していきたいと思う。
この間、ひとつ決着のついたことがあった。月初からふつふつとわき出ていた「ゲームをしたい!」という欲求の件である。結論からいうと「家ゲー(家庭用ゲームを略してこのように呼ぶ)を解禁するとほかのことが絶対に疎かになってしまう」という確信が拭えず、一旦白紙に戻った。もちろんやりたい気持ちはある。しかし休日の片方を音ゲーないしポケモンGOに費やしており、さらに平日の夜もゲームを、ということになると、読書と創作の時間の質を担保できない。それにわたしは弱い人間なので、参入の敷居が低い方へと流れていくことはこれまでの経験上、いやというほどわかっている。さらに決定的だったのは、先週アトリエで気に入らない下絵を直していたところ、急に天の声が舞い降りたことだった。芯の通った男の声が「何のためにお前は生きているのだ。心に縛られたものどもを表現せよ!」というような内容のことを叫んだ。考える間もなく「そうじゃん!」とわたしは思った。男の声は曇天の空をたちまち快晴にせんとする気迫で、わたしのこころに引っかかる雲を吹き飛ばしたのであった。
そういう次第で、ゲームを家にお迎えしないまま新年を迎えることとなった。ふしぎと後ろ髪を引かれる思いはなく、すっきりとした自分の姿があった。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。今月の「アナスタシア」はお休みですが、来月はちゃんと更新します。

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