ガジェット戦国時代の今、2台もちならぬ2冊もちのはなし。

ひょんなことからモレスキンの手帳がまわってきた。罫線のみのシンプルなタイプで、ページ数もだいぶある。何に使おうか考える間もなく「読書記録でも書いてみよう」と思い立つ。お察しの方もおおいかもしれないが、今月はやたらと読書のモチベーションが高い。短編を1日ひとつ読むのがふたつになり、日によってはみっつになった。それと比例するように、もっとしっかり感想を書きたいと思うようになっていたのだ。

今はEvernoteに著者と本のタイトルの短編のなまえ、そして一言感想(こういう描写がよかった、よくわからん、おもしろい、すき等等……)を添えている。それでじゅうぶんだと思っていたのが、一言書くとどうもそこから想像が広がって、いろいろ書きたくなってしまう。だがスマートフォンで長文をしたためるのは不得手で、どうも気乗りしない。その証拠にこの朝のエッセイほどの文量ですら、パソコンを毎朝ひらいている。スマートフォンは画面あたりの情報が少ないことが原因のようだ。このなんともいえない消化不良感を払拭すべくわたしの手元にやってきたモレスキンは、遅めのクリスマスプレゼントなのかもしれないとも思う。

さっそく手帳に書き込んでみると、物語から想像の及んだことがらに触れることができてたいへんおもしろい。おまけに手書きの文字は長年連れ添ってきたせいか、お世辞にもきれいとはいえないくせになんだかほっとする。真っ白な固有名詞の「モレスキン」が「自分のノート」になっていく感じがしてくる。残念ながら使い付けの万年筆は裏抜けしてしまい不適のようだが、そちらはいつものほぼ日手帳にまかせて、また新たな筆記具探しとしゃれこもうではないか。最近ご無沙汰していた文房具の世界に旅することにも、胸が高鳴ってきた。もう日付も変わるというのに、文房具マイスターたちによるペンの比較記事を数点読んでしまった。見慣れないテクニカルタームがほほえましさをさそった。

年末に入りかけた矢先に新たなはじまりを感じ、時代を逆行するような状況に心がおどっている。今年の後半は本を通して、ほんとうにだいすきなものと向き合う時間を取り戻せたような気がする。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。趣味の面では非常に充実した年だったとおもいます。