夏にはじめた自転車通勤だが、順調に続いている。手袋なしでも快適なので、だいぶ走りやすくなってきた。冬の入口に「 きびしい冬を乗り切れば一年中自転車で通勤できそうである。ステージクリアまであと少しだ。 」と書いていたので、無事クリアできたことになる。

はじめは同じルートで通勤しようと思っていたのだけれど、ここ数ヶ月は同じ道で帰っていないことに気づく。おもえば小学校も中学校も、可能なかぎり別の道から帰っていた。習性なのかもしれない。とくに中学校は徒歩30分かかったので、今よりも多様な道を選べた記憶がある。

やはり、いろいろな道を走るのはおもしろい。いつも通っている道に「野菜直売」ののぼりが見えた。今までもあったのだろうが、全く気が付かなかった。覗いてみると、古びた店のカウンターに小柄な老女がいた。並ぶ地場野菜、無農薬だという。買い物を済ませた後だったので「また来ます」と言い残して帰宅する。休業日も雨が降ったらとか、飛び飛びの日曜日とか、彼岸のころはちょこちょこ休むかも……と、法則性がない。この自由な営業形態は、長時間営業があたりまえとなっている昨今、新鮮だった。

また、こちらはいつもと全然違う道で、シャッターに閉ざされた店?のようなものがあった。もう閉業したまま長いと思いきや、中から食事の匂いがする。鍵はかかっていないようだ。入り口におそうざいやさんがあった。他の店は閉まっていた。ちゃきちゃきとした器量のいい女性が、ひとりで切り盛りしている……のかしら。まだごはんは炊けていないというが、昼は炭水化物をとらないのでちょうどいい。数種類のおかずをパックに詰めてもらい、破格の値段でゆずってもらう。聞くところによると、開業以来、値段が変わっていないらしい。20余年経つというので、すごいことだ。来る増税に対してどう対応するのだろうか、それが気になった。お昼におそうざいを食べると「家でつくったおかずの味」がした。実家を出てから他人の家庭料理を食べる機会がなくなったので、みょうにおいしく感じた。

自分の興味関心のかたよりから、発見するものは食料関連ばかりだ。しかし数パターンしかないはずの道でこれほど、しかも自転車通勤をはじめて半年経ったいまごろ、いろいろ見つかるのもおもしろい。思えばRPGをするとき、わたしは不必要な道を通って宝を取って戻るタイプであった。行かなくていい場所の住人にも声をかけていた。実生活でも同じなのだろう。

そういうわけで、買い物の幅が広がったところで余計このまちがすきになってしまった。ますます離れられない。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。自転車通勤、おもしろいです。