火曜日にたけのこを茹でた。皮のついたたけのこを触るのがはじめてだったわたしは、たけのこの皮が案外柔らかく、毛羽立ってフワフワしていることを知らなかった。また、剝いても剝いても皮が顔を出すことにおどろき、食べることのできる部分がだいぶ内奥にあることもわかった。そのくせ、1本茹でるだけでかなりの量ができあがった。

茹でてみると、想像したほど手間がかからない。茹でたあとに冷めるまで置いておく時間は長いけれど、やることは少ない。煮物とおんなじで、一見手が込んでそうにみえて実は楽なパターンだ。

試しにたけのこごはんにしてみたところ、スーパーで売っている水煮のたけのこより味がひきしまっているような風味があり、たいへん美味であった。たけのこには高価なイメージがあったが、スーパーの水煮が諸々の手間を加味したぶん高いだけで、自分で茹でればさほど高くないことも実感した。

そういうわけで、といっていいのか、よくわからないが……どうやらたけのこを茹でるのがおもしろくなってしまったらしい。きのう、何となしに野菜屋に寄ってみると、今朝獲れのたけのこが2割引で放ってあるではないか。ポップには「今朝獲れだけど、今日茹でてほしいから2割引き!」とある。ポップの論理性はともかく、たけのこを茹でたい気持ちでいっぱいだったので買ってしまった。なお、火曜に茹でたたけのこはまだたくさん残っている。

第二陣のたけのこを茹で、冷めるのを待ちながら思う。はじめて「食べたいから」というより(たけのこは好物なので、食べたいのもある)「やりたいから」作ってしまった。火曜に茹でたたけのこはまだたくさん残っているというのに。普段は備蓄と日数を計算しているのでこういうことはしないのだけれど、なぜかたけのこはわたしのツボに入ってしまったらしく、やってしまった。ゲームの解禁が終わっているのに、あまりお金の余裕もないのに、やりたさに負けてついクレジットを投じてしまうときと同じだ。

また、たけのこはそろそろ旬を終える。次に茹でられるのは来年の春だ。その限定性も、わたしの心をくすぐったのかもしれない。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。連休の前半はたけのこ祭りでしょうね。しかしこう、正直なことを申し上げますと、あと1,2回くらい茹でたいなぁ……。