今日こそふくやのめんたいこの話。
「ふくや」は、日本ではじめて辛子明太子をつくった老舗の会社である。
《公式》お歳暮に本場博多の創業メーカー【味の明太子ふくや】

よいお味なのはもちろん、わたしがふくやに好感をもっているのは、当時その製法を自分たちだけのものにせず、他の人びとにノウハウを伝えていたという点である。現在の博多明太子の豊かなバラエティは、ふくや創業者の広い器にあり、といえる。
わたしたちはめんたいこがすきで、福岡うまれの同居人にいたっては「ふくやのめんたいこしか食べない」というひいきっぷりだ。わたしは東京の人間なので、同居人と暮らすまでめんたいこのメーカーを気にしたことがなかった。同居人がしきりに「ふくやのめんたいこはおいしい」と言うので、どの程度のものなのか知りたくなって他社のめんたいこ(かねふくさん、やまやさん、あと一箇所あったかな)と食べ比べたことがあった。たしかに、ふくやは他社と比べて卵のひとつぶひとつぶがしっかり立っており、味つけもちょうどよい。しまいには「今まさにいのちをいただいているのだ……。」という畏敬の念までわいてきて、粒の立ち方が食の満足度に比例することも学んだ。今まで食べてきためんたいこは一体なんだったのかという「めんたいこのコペルニクス的転回」が起こり、以来ふくやのめんたいこ教団の一員となった。
しかし悲しいかな、ふくやは福岡県以外の店鋪展開をほとんどしていない。大阪の梅田、東京の浜松町、そして羽田空港の三箇所だけだ。近所に物産展がくれば幸運だが、都合よく来てはくれない。それなので、なにかの折にふくやのめんたいこを買い、配送するのがセオリーになっている。GWの旅行の初日に大阪でふくやの店鋪を見つけたときは、このあと福岡へ向かうというのにわざわざ大阪でめんたいこを買って配送してもらった。それくらい「ふくやのめんたいこ」はわたしたちに対してパワーを持っているのだ。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。実は書きたいことまでたどりつけなかったので、明日もめんたいこの話です。