■ちいさな個人店のよさ

静かで、小ぢんまりとした飲食店がすきだ。できるかぎり、そういったお店にこもっていたい。

チェーンでも個人店でも、あまり喫茶に長居することは多くないのだが、勉強会のリモート参加で普段より少し長めに滞在してみようと思った。紅茶のポットを頼んだ。葉を出して提供するか、いれたまま提供するか尋ねられる。何が違うんですか、というのも、お店の人のことを知っているので聞きやすい。カップのときはできないので、葉を入れたままでお願いしてみる。「濃くでてしまったらお湯を足すので言ってください。」そっけないけれど、とても紅茶のことをよく知っている人だ。

講義も半ば、ポットから注ぐとだいぶ濃くなっていた。声をかける。店主がお湯を足すのに、はっと思い出したように提供したポットを開く。少しだけ紅茶が残っていた。「よかった。紅茶は一煎めで全部でてしまうので、ちょっと残っている方がいいんですよ。」と教えてもらった。

ふむふむと思いながら、そういえば、中華料理店の中国茶のポットは飲み干してからお願いしていたなと思う。しかし元をたどって同じ茶葉からきているのであれば、中国茶もそうなのでは……?と思い至る。それについてはのちほど調べてみようと思うが、こういった小さなかかわりのなかで自然とその世界のことを教えてもらえるのは楽しい。だからといって、おしきせに専門のことを語られるでもなく、定型文的にレスポンスされるでもなく、そこの距離感やバランス感のこのみは人それぞれ、といったところだろう。

Xに繰り返し貼っているお店の数々について振り返ると、比較的静かで、席は10席をこえず、店主も適度な距離をたもってやりとりしてくれるお店だなと思った。ほぼ、ひとりで営んでおり、いつまであるかもわからないので、こちらに住んでいる限りはたくさん通いたいなーと思う。

読んでくださり、ありがとうございます。旅先でもそういった店ばかり行きますので、移住するにしてもそういったお店をめぐることのできる都市がよいですな。

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