前回の続き。
今回は逆に、「東京の恵み」について。ある程度意識的に東京を離れるのであれば、まず今いるところの恩恵について考え、決断した方がいいだろう。なにせ生まれてからずっと同じところにいるので、本来は当たり前ではないことすらも身になじんでしまって、意識が下がっている可能性が高い。
特に別の街をうろつかなくても、駅と駅の間が歩ける程度の距離で、かつ、ひとつひとつの駅前にはそれなりの商圏が形成されており利便性が高い。大阪や福岡はメインの市内はともかく、そこを抜けるとだいぶ徒歩や自転車での生活は厳しくなる。これは、以前どこかでみた、東京以外は車ベースで文化圏を形成しているという話がまさにそうだなと思った。ただ、住みたいと思っているエリアは車なしでもなんとかなり、かつ、配送文化の恩恵は残る。
それと、すてきな個人店に行く機会が減る。これはもうしかたない。新たな出会いに期待するのと、贔屓の店を「たまの非日常」として重宝していくほかない。同じくもうひとつ、人に会いやすい。とはいえ、いうほど人と行動してはいないような気もするし、ひとりでいる時間もすきだ。ただ、なんとなくそこに安心感はあるのかなーと思う。行ってみないとわからないけど。
あとは、文化資源の多さである。これも、どうしようもないあ。ただ、個人的に「なんとしても観たい」と思う展示は隔月1,2くらいなのと、巡回するほどビッグな展示は地方の方がすいていて見やすいので(個人的に、上野はもはや特別展を観られる環境ではない)、こちらも展示をベースに東京にもどってくるなどの工夫でなんとかやっていけそうである。そもそも、同じ生活形態でやっていくのかどうかも、移住してみないとわからないところではある。新しいことに魅力を感じて没頭する可能性だってある。
あとは賃金がどうという話もあるが、自分の仕事はあまり地域で賃金が大きく動かないところもあり、今のところ心配はしていない。そう考えると、非日常になることをさびしく感じるのは、個人店と友人なのかな。「たまの非日常」として東京の恵みを浴びる、そんな東京への旅もすてきなのかもしれない。
読んでくださり、ありがとうございます。今すぐでなくても一度この「東京が非日常」は体験したいかもしれません。
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