■志

三国志、ほんとうにおもしろかった。特に志というのか、そういったものがある人にはかなわないなと平々凡々の現代人として思った。神話のような、というとよくないかもしれないが、こうあるべきという天下を目掛けてひたすらに邁進していく登場人物たちの姿に心を打たれて打たれて、打たれ続けたまま物語が着地していった。すさまじかった。

なんにもないことは一定の平和さのあらわれといってもよく、それは群雄割拠の時代からみれば幸せなことかもしれない。とはいえ、いろんなことが起きている世界にあって、問題は山積みであるから、ただのんきにしているとか、見過ごしているだけといえばそうなのかもしれない。さまざまな問題の中で、自分のできそうなことを見つけて先々によい形でつなげられそうであれば、それでいいんじゃあないかな、と思うので関の山である。結局三国とも滅んでしまうわけだが、天下統一ってすごいんだなと思わされた。日本史の記憶はだいぶあやしいが、関ヶ原、すごかったんだろうな。

物語という形で必要な部分にフォーカスして描いている部分はあれど、めいっぱい自分のミッションを完遂せんと動いて動いて、輝かしく、ときに儚く散っていく姿ひとつひとつが、鮮明であり、なんだか人間の刹那さを感じてもしまい、その後見た解説では「悲劇として昇華する」という物語のあり方について話があり、まさにそうだなぁと、頷いてしまった。

読んでくださり、ありがとうございます。さておき、WHOの健康の定義の中には「霊的な健康」というのが書かれており、日本は確かその部分については採択していなかったと思うのですが、自然や動物、宗教的な癒しや救いとでもいうのか、そういった面における健康が着目されつつある、ということです。読書や展示を見る中で宗教的なバックグラウンドや衝突は非常に当人や周りの人にとって大きいなというのは無宗教者ながらも感じてはいて、きょくたんな話、「神(三国志の場合は天下だろうか)のために死ぬ」という戦い方には到底かなわないと痛感したところでございました。「平和ぼけ」と日本人が揶揄されることも頷けてしまうのですね。

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