エッセイ

◆ネムリヒメ

なにをかくそう、さっきまでねむっていた。むろんストレートにねむりつづけていたのではなく、しっかり朝まで寝て、そこから寝なおしている。入眠困難中途覚醒早朝覚醒ときどき悪夢と不眠のデパートメント・ストアたるわたしが、夜に寝ついてそのまま朝になっ...
エッセイ

◆しずかなまちのまぼろし

正月とはいえ、あまりとくべつなことはしない。するとしても実家に帰るのと、おせちくらいである。帰省はもう少しめでたいムードが落ち着いてきた頃にやって、おせち料理は重箱につめた晴れやかなものでは到底なく、自分の食べたいものをつくって、いつものラ...
エッセイ

◆ちびちびと飴ちゃん

ぶじ、年があけました。今年もどうぞ、よろしくおねがいいたします。ここでまた、いろんなひとに会いたいです。いつものように窓をあけて思う。澄んだ空気の季節に1年のはじまりがくるのは、ほんとうにすてきなことだ。はるか昔のにんげんたちもこういう空の...
エッセイ

◆彼女は“何”を為し得たのか?

きのうは「御影さんに余白を感じない」と言われたことを書いたが、余白のかわりに為し得たことは一体何なのだろう?大晦日といううってつけのタイミングなので、かんがえてみる。全体をとおして「削ること」はうまくいった気がする。今までなんとなく取り組ん...
エッセイ

◆余白

ふと「絵や文をかいていると、余白がすごくむずかしい。」とこぼしたことがあった。絵であれば、塗らないままの白色をどこに残して絵を活かすのか、文章なら余計なことばを削ったうえで、どのように読者の想像の余地を残して表現できるのか。芸術にかぎらず余...
エッセイ

◆よいひとに囲まれる

きのうはひどく疲れていた。疲れることはわかっていたけれども、どうしようもなかった。こころを強くやられたのはかなりひさしぶりで、暗澹としたきもちと自分のたましいが分裂していくイメージが脳内でひろがっていった。とろけた時計のような自分の顔、あべ...
余暇

◆やさいの新習慣

何かと集まったり食事をする機会の多い12月、外食費がかさむ分どこかを削ってみようと考える。順当に考えて、外食費が増えるのならば食費は減りそうである。近くにいくつか農家の直売所がある。値札をみれば価格崩壊している。「ほうれん草ができすぎちゃっ...
エッセイ

◆2冊もちすたあと

ガジェット戦国時代の今、2台もちならぬ2冊もちのはなし。ひょんなことからモレスキンの手帳がまわってきた。罫線のみのシンプルなタイプで、ページ数もだいぶある。何に使おうか考える間もなく「読書記録でも書いてみよう」と思い立つ。お察しの方もおおい...
エッセイ

◆オンたまオフたま

週末はおかずのつくりおきをしている。夏に引っ越してからコンロが一口増え、つくりおきの効率と楽しさが格段にアップした。おかげでつくりおきは家事や生活というより、むしろ趣味に昇華されつつある。きのうの夜は例によってつくりおきのおかずたちを皿に乗...
エッセイ

◆徒歩通勤のよさ

先週のあたまに自転車どうしでぶつかったときの傷が、連休の間にほとんどなんにもしなかったおかげでだいぶよくなってきた。けがや病気というのは終わってみると気楽なもので、せっかくの機会だし振り返ってみようという気になる。喉元過ぎればなんとやら、と...