■こじつけ力

前に閃く」ことについて書いたが、今度は逆の話。逆というのは、たまたまつながるといった偶然の出会いではなく、「これだ!」と意識的、強い言い方をすればやや強引につないでいく、人為的な営みになる。これも大事な力だなとも思っていて、要は思い込むということだ。

しごとも、資格をあたらしくとったことでできたつながりや、普段と異なる分野のことを知ったからこそ、日々の中で流していたささいなことを気に留めることができるようになる。そんな、気に留めたことが、思いもしなかったできごとにつながることがある。そういったことも、学んだおかげであるし、あいた時間を使って行ってみたおかげである。そこからつながりを見つけて新たな世界を切り開いていくというのは、新規性に喜びやすい傾向のある自分の脳にとって、非常に楽しいようだ。

この思い込み力の多くは事後に「そういえばこれもそうだったな」と連想ゲームのようになることが多く、事前に「これがつながる!」と思い込んで動けることは少ない。ただ、何かの拍子で「ちょっと次につながるか……?」くらいの確度で動けることもあり、それが実る(もしくはすぐに実らずとも、あとあとフラグのようにきいてくることがある)と、謎を解いた瞬間のような気持ちよさがある。この、ふわっとした確度が振ってくる頻度はここ数年で増えてきたように思う。というのも、若い頃(高校・大学時)と比べてやりたくないこと・やりたいことがはっきりしてきたので、関連する要素や道筋がほんの少し見えやすくなったことはあると思われる。

これがそもそも上手なのが、センスのある人なんだろうな。たとえば時々言及されるパラレルキャリアや、複数の名義をもって仕事をする人というのは、そこをつなぐのが上手な人が多いように思う。そして、好奇心が往々にして旺盛な気がする。この嗅覚は何をもって育つんだろう。世界への関心?それだけじゃないような気もする。

読んでくださり、ありがとうございます。こじつけはしばしば爆死することもある(が、のちのちきいてくることもあるので性急な判断はできない)ので、失敗しながら育てていくステータスなのかなと思います。

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