◆アトリエのない木曜日

木曜日。アトリエに行く日だ。いつもなら水曜の昼ごろから「明日はアトリエだ」と旅行前の子どものように心が踊るのだが、今週は違う。

春分の日。カレンダーの赤い日、たいがいアトリエは休みである。

なぜ祝日が木曜なのか?あほか?わたしは率直に思った。率直すぎて、口に出してしまいそうだった。アトリエのある日に、休みにしないでほしい。そういえば、平成のさいごを飾るおおきな連休はどうなるのだろう?そのときもアトリエは閉まっているのだろうか?気になってきた。アトリエがおよそ2週間おあずけになったら、どうにかなってしまいそうだ。

わたしですらこう思っているのだから、もっと昔から通っておられるメンバーの方は「仕方ないけれど、いやだなぁ」とか「なんで木曜が旗日なんや!あほ!」とか「あけろ!」とか、お思いかもしれない。メンバーの多くは、すきでアトリエを訪れる。必要ないと思えば、足は遠のいていく。そして何より、50年前にアトリエを創始した先生も若い職員の方も、このアトリエを愛している。そういう場所なのだ。

しごとの日が祝日だったら迷わず本を読んでゲームしに行くところなのだけれど、木曜はアトリエのためにある。そのアトリエがないとき、どうしたものか。
わたしはイレギュラーに弱い。やたらと祝日になりがちな月曜日がアトリエの開いている日でなくて、ほんとうによかったと思う。

しかも、こういう日にかぎって不必要に目覚めがよい。6時。最近は薬の影響もあって起きる時間が後ろにずれ込んでいたので「なぜわざわざ今日に……」と落胆のきもちでいっぱいだ。この文章を書いたあと、お昼、夕方、どう過ごすのか、まるでからっぽである。作品制作をしてもいいと思ったが、お気に入りのえんぴつを置いてきてしまったし、コラージュの素材も集まっていない。

困り果てていたところスマホを見ると家族からの連絡があって、彼岸なので墓参りをしようということになった。メールを見ると図書館で予約していた本も用意されているという。どうにかこうにか、からっぽの木曜は防げそうである。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。げんきがでません。他のアトリエメンバーのひとたちがどんなふうに過ごしているのか、来週聞いてみようと思います。

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