◆「やりたい」のできるひとたち

 近頃はなんだか、やりたいことをやって生きているひとによく出会う。彼らはたいてい、本当の年齢がいくつであってもきらきらと輝いている。いっぽうで「やりたくないことをしない人たち」でもある。実はこれが、やりたいことをやるのと同じくらい大切なことなんじゃあないかと感じる。

 たとえば前に書いた整体師のおじさんに始めたきっかけを聞いてみると「自分のすきなように過ごしたかったから」と言う。脱サラして開業し10年弱。土日祝と、平日午前は閉業している。おじさんの中では安定した終身雇用の生(おじさんは団塊の世代なのでそういう思考がスタンダードだと思う)よりも採るべき選択肢がこちらだった。ぜんぶ書くにはしのびないが、聞いているとおそらく、手段はなんでもよかったのだと思う。整体でなくても。

 通っている美容院も個人経営のところで、マスターも雇われの日々を疎んじていたところで独立したという。わたしは自分の話をするのが苦手なので、施術中はだいたい業界の話を聞いている。マスターはオープンな方でいろいろと語ってくださるのだが、なかなか美容業界も闇が深そうである。先行きも決して明るくはない。でも、やっている。そういえば、火事で全焼してしまった埼玉の美容院のますたーにも話を聞いてみたいと思う。今はそれどころではないと思うけれど、相当おもしろい話が聞ける気がする。

 そして最近とっても興味があるのが、EZ2ACを置いているゲームセンター「World Game Circus」の店長だ。この人も相当、やりたいことをやっている人だ。「やりたい」と言う人はごまんといる。しかし実際に「やる」人は、見ているとそんなに多くない。「やっている人」というのはそれだけで魅力的なのだ。極めつけにここの店長は、そのエネルギー量がすさまじい。この人になれたらすごくかっこいいなと思う。遊びに行くとついついゲームの話ばかりしてしまうのだけれど、そういった「やりたい」「やりたくない」についてしゃべるのもすごくおもしろい。新店舗が開店して間もなく半年が経つが、わたしの考え方や人生観が少しずつ変わり始めているのを感じる。これも先日書いた「ものがたりを読」んでいるのとおなじだ。ゲームをしに行っているだけではないのだ。

 人は似た形の人に引き寄せられるとよくいわれる。近いうちにわたしも、どこかへ旅立つときがくるのかもしれない。

 今日も読んでくださり、ありがとうございます。WGCの店長さんはわたしからみると「等身大の自己啓発本」みたいな感じです。開店以降ずーっと絶賛していますけれども、回し者ではないです。
 サイトのデザインを変えたらアイキャッチ機能がついたので、アイキャッチをつけてみました。なんかでっかいですが、大目に見てください。今日は猿です。猿がすきです。

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