先週末、所属している文芸サークルで茶会が行われた。皆、ありがたいことにわたしのつたない記事を読んでくれている。そんななかでひとりが、こんなことを言った。

「前書いてたくつしたのやつ、読んだよ。実はおれ、もう実践しててさ、同じくつしたに統一するとすごく快適だから、おすすめだよ。絶対にやったほうがいい。」

彼は所持していた色とりどりのくつしたをすべて処分し、同じ形・同じ色のくつしたを10足そろえたらしい。どれを手に取ってもおんなじなのでペアを作る必要がないし、毎朝色になやむ必要もないし、いいことしかない、と。わたしはそこに、知らぬ間に増殖したふつごうな外来種を徹底的に駆逐し、本来そこに棲んでいた在来種の生き残りをやさしく放流してやるような、生態系保護の心を感じた。生活を整えるとは、こういうやり方もあるんだと、わたしはもうれつにしびれていた。「やるしかない」、使命感にも似た思いが湧く。

前回も書いたように、今はおなじ形の色違いを3色持っている。赤・青・緑のうち1色にきめてそろえておけば、ペアをつくる必要がなくなる。洗濯物を取り込むときに、くつしたのペアを探さなくてよい光景……なんとすてきなことか!

しかし、ひとつだけ懸念がある。色を選ぶたのしみがなくなることだ。化粧でも服でも絵でも、色あそびがすきだ。しかもパンツスタイルが主体なので、くつしたの色で全体の印象が変わることも多い。それが1色にしぼられてしまうことで、表現の幅が狭まりはしないだろうか。否、狭まる。 持っている服と靴を想像してみる。1色に揃えるならまよわず赤だが、気分的に青系の色を差したい日もある。

そのことを素直に話すと「2色にしぼってペアにしない」という案が出た。今の3色だと赤と緑が気に入っているので、赤の日、緑の日、そして赤と緑の日を設ければ、今とおなじ3つの選択肢を残したまま、たたむ手間を減らすことができる。おまけに足は右と左があるので、赤と緑をどちらの足に履くかを含めれば4パターンの遊びができるというのだ。彼らは天才だ。これでいこう。

そういうわけで、次に買い物に行く際は同じ形の赤と緑を1足ずつ買い足したい。ことしは、クローゼットの生態系を整えていく1年にしよう。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。まだまだボトムスとアウターの生態系がサラダボウルです。