エッセイ ◆物干しに吊られた女たち 実家の庭にいる。そこにはふとんなどを干すような、長い長い物干し場がある。竿ではなく、太く丈夫なロープがぴんと張ってある。本来洗濯物を干すはずのそこには、見覚えのある顔をした女たちがぼろのような粗末な格好で首を吊っていた。たしか5人ほどだった... 2019.05.05 エッセイ
エッセイ ◆代替品の運命 万年筆のインクが切れると、部品を洗ってから新しいものに替える。分解して一晩水に浸けてインクを吐かせ、きちんと乾かしてインクを補充し、ペン先になじむのを待つ。わたしは毎日の記録に万年筆を使っているうえにかなりの記録魔なので、およそ月にいっぺん... 2019.05.04 エッセイ
エッセイ ◆薄らぐ時間 連休も折り返しといったところだろうか……と書いたところで立ち止まる。指折り数えてみればもう連休は8/11日目、とっくに折り返して最後のカーブに差し掛かっているところだ。今年は旅行などの大きなイベントがないので、のんびりと毎日を味わっているよ... 2019.05.03 エッセイ
エッセイ ◆続・生態系ヲ統一セヨ 連休も後半に入り、不安定な気温も一見落ち着いてきたようにみえる。ようやっと冬物の上着やニットを洗うことができる……わたしはいそいそと衣替えをはじめた。普段遣いの引き出しからニットを引っぱりだして洗い、半袖のTシャツをストックしている引き出し... 2019.05.02 エッセイ
エッセイ ◆オンラインの恩恵 去年の夏から、インターネットで食や体調やゲームのことを取り上げてきた。独創性もなければ教養的でもない一市民の雑記の寄せ集めがこの「ヒプノシア」(まったく認知されていないサイト名)である。一定のジャンルに特化したサイトのほうが収益はよいのだが... 2019.05.01 エッセイ
エッセイ ◆全消しのよろこび 以前、食材選びはパズルのピース集めと似ているということを書いた。となると、自炊はパズルを解くのにあたる。自分で組んだパズルを、自分で解いていく。自炊には献立づくりや食べる楽しみももちろんあるけれど、何よりこのパズル要素がおもしろくてならない... 2019.04.30 エッセイ
エッセイ ◆「きのたけ論争」考 「きのこの山」と「たけのこの里」という有名なチョコレート菓子がある。愛好者の中には、果たしてどちらが優れているのかということを(あくまで傍から見ると)ネタ的に争っており、毎年その光景がTwitterで散見される。わたしはきの・たけにこだわら... 2019.04.29 エッセイ
エッセイ ◆別世界への扉 いろいろあって、ヨガを習うことになった。これまでヨガとは全く無縁の人生だったので、ヨガといえばインド系のひとが修行のためにやるものという、ステレオタイプ的なイメージを持っていた。会場に現れた先生は、(おそらく日本人だが)やや東南アジア系の顔... 2019.04.28 エッセイ
エッセイ ◆来たるたけのこ旋風 火曜日にたけのこを茹でた。皮のついたたけのこを触るのがはじめてだったわたしは、たけのこの皮が案外柔らかく、毛羽立ってフワフワしていることを知らなかった。また、剝いても剝いても皮が顔を出すことにおどろき、食べることのできる部分がだいぶ内奥にあ... 2019.04.26 エッセイ
エッセイ ◆往年の謎、あらたな謎 トイレに不具合が起きたので、はじめて説明書をひらいた。ひらいた、といっても紙媒体のものはとうに捨ててしまっているので、型番でググってpdfファイルをダウンロードする。家電でもゲームでもなんでも、わたしは説明書を読まない。精密な機械の不備を力... 2019.04.25 エッセイ