夏の暑い日から毎日つづけてきた当エッセイだったが、体調をくずして3日も空いてしまった。書きたいことはいろいろあるが、とりあえず今日は体調のことについて書かねばなるまい。朝からきたない内容をふくむので、注意されたい。(※ここまでの文字数はふくまない)
去る日曜、新潟旅行を終え、たいへん充実したきもちで帰宅したわたしは、そのすべてを無に返すかのように夜中、嘔吐した。嘔吐自体がじつに15年ぶりくらいで、考える間もなく鼻と口からもうれつに逆流してしまったものだから、鼻をかみうがいをしても息をするたびにくさい。そういえばスーパーファミコンを代表するRPG『MOTHER2』では、道中げろとげっぷで攻撃してくる敵がおり、そいつの秘密基地から出たあとに「からだについた げろをおとせ。」「げっぷ げろげろのにおいが ぷーん。」と忠告を受けるシーンがある。たしかに、鼻をつきぬけるこのにおいが他人にも伝わっているとすると、それはものすごい状態だろう。しかも10歳そこそこの少年たちが、だ。いったい、どういう因果でそんな不憫な目に遭わなければいけないのか。
翌朝からは急な高熱と関節痛、引き続きの吐き気に見舞われ、一日中布団から出られなかった。結局火曜までぐったりと過ごし、そこそこ回復したのが今朝である。
わたしはしばしば「眠れない」だの「抑うつ」だの言うわりにからだは丈夫らしく、寝込むほどの体調不良というのはあまりない。インフルエンザも高校生以来かかっていないと思うし、もっとも記憶にあたらしい寝込み案件は5年前のもうれつな胃腸の風邪で、あまりに苦しすぎて病院の待合室で横たわっていた気がする。これ以上思い出すのはなんにもいいことがないのでよそう。
熱にうなされながら、しぶとく旅行のことを思い返していた。いろいろあって結局冬を迎える前の日本海も、スイミーの原画も見てこられなかったというのに、それほどにいい旅だったのだろうか。もうろうとした意識の中でおぼろげに浮かんできたのは中越に住まう、祖母のきょうだい夫婦の話だった。なお夫婦の住む地域は便利さとは無縁の特別豪雪地帯である(という言い方も乱暴かもしれない)。
「ほしいものもやりたいこともとくべつないけど、健康なことがなによりもありがたい。」
当時ぴんぴんしていたわたしでも身に沁みるこのことばだが、不調になって思い返すと余計に沁みた。なにも身動きができない中でそのことを思い出すと、いろいろなことがばかばかしくなってきてしまった。
もちろんこのことだけではないのだけれど、今回の旅は考えさせられることが多かったのだった。体調不良のことから語り始めることとなったのは想定外だったが、もしかすると起こるべくして起こったことなのかもしれない。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。今日「も」でいいのか、あやしいきもちです。またよろしくお願いします。
コメント
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